今回はエフェクトについて書き留めたいと思います。
具体的な使い方の流れを追いながら紹介します。

エフェクトを使う初歩のポイントとしては
 ・ スキマティックの仕組みを把握する
 ・ どんなエフェクトがあるのかを知る

まずはこれに尽きます。 
ただ、エフェクトは種類がたくさんあります。
ちょっとずつ、よく使うものから触っていくのが一番でしょう。

今回は初歩編ということで
わかりやすいエフェクトを一部紹介します!


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■ 絵を用意します。

エフェクトをかけるには、まずは絵や素材がないことには始まらないので
とりあえずキャラクターを描きました。 

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悪いヤツに追い詰められてハラハラしてる様子です。
キャラクターの上に、「悪者の影」 を乗せようと思うので、レベルを分けて影の絵をざっくり描きました。

170130_02

とりあえずこの素材で、いい雰囲気になるようエフェクトをかけていきます。

誤解を恐れずに言うならば・・・
『 こんな適当なカンジでも、なんとなくイイカンジにしてくれる魔法がエフェクトです!w 』
(素晴らしい素材なら、より一層輝きます。)

 
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■ エフェクトをかける準備をします。

まず、エフェクトを画面に反映させるために
メインビューアの「プレビューモード」をONにします。

そして、エフェクトを組み立てるのには「スキマティック」は不可欠です。
ウィンドウ」→「スキマティック」を開きます。
スキマティックウィンドウの右下のFX切り替えボタンで「FXスキマティック」に切り替えます。

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■ 影をなんとなくイイカンジにします。

まず、ベタ塗りで味気のない影をちょっと透かします。


◆透明度:Transparency

影のシートを選び
エフェクトを挿入」→「Layer_Blending」→「Transparency

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挿入された 「Tranparency」 のノードをダブルクリックすると
設定ウィンドウが開きます。

透明度の設定になります。
0なら透明度がゼロなのでもとのまま。
100にすると透明度100%で見えなくなります。

60くらいにしました。
透けて、影らしくなりました。

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◆ぼかし:Blur

つづいて、先ほどのTransparencyを選んで、さらに
「エフェクトを挿入」→「Blur」→「Blur」

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先ほどと同様にノードをダブルクリックして設定ウィンドウを開き
ぼかし具合(Value)を設定します。

5mmにしました。
境界がぼやけて影っぽくなりました。

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◆マット(マスク):Matte_In

影の絵は適当な大きさで描いたので
キャラクターよりも大きくはみ出しています。

あくまでキャラクターに映ってる影なので
キャラクターの形にマスクを型取りたいと思います。

今回は適当な余白を右クリックして
エフェクトを追加」→「Matte」→「Matte_In

170130_08

Matte_In エフェクトは
入力側に2本のケーブルをつなぐタイプです。

 ・入力matte : マスクの形の素材
 ・入力source : 切り抜きたい絵の素材

やりたいことは、
影をキャラの形に切り抜きたいので
つまり、影がsourceになり、キャラがmatteになるわけです。

つなぎ方は、下の画像のカンジです。

170130_g3

この上の画像を見てわかるように
ひとつのノードから、出力できるケーブルは1本だけじゃなく
用途に合わせて何本もハブのように分岐出力できます。

たとえばキャラクター(yu)ノードは
 ・ 画面xsheetに直接つないでる部分がキャラそのままを映し出します。
 ・ matteにもつないでる方は、あくまでマスクの役割としてだけの情報出力です。

影(shadow)ノードは、Blurまで一直線で連結して出力していて
上画像では、ケーブルをDelete処理するまでは
Matte_InにもXsheetにもつながっていました。

その状態だと、
 Xsheetに直接つながっている部分が元の絵のままで映し出し
 Matteにつないだものからはマスクで切り抜かれたサイズのものが映る
ので、形違いの2つの影が重なって表示されることになります。
Xsheetに直接つながっているblurのコードは切り離して
Matteの出力だけを影の出力としてXsheetに繋いだわけです。

最初は戸惑うかもしれませんが・・・
この意味が分かれば、とりあえずFXスキマティック脱・初心者です!



これで綺麗にキャラの形に切り抜いた影ができあがりました!
最初に描いた 『墨をこぼしたような黒塗り』 とは想像もつきませんね!

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■ 瞳のハイライトを光らせよう

スキマティックの画像を見ていただけばわかるように
瞳の中の白丸は、しれっとレベルが分かれています。

なので、そのハイライト用の白丸にエフェクトをかけます。

エフェクトを追加」→「Light」→「Glow

170130_09


白丸自体を光の絵素材とするので
Glowエフェクトの 「Light」につなぎます。

すると自動で、加算ブレンドになり、設定した度合いのぼかしもイイカンジでかかります!

「Source」の方にも繋ぐと、元の絵も合わせて出力してくれます。
なにか物体が光っている場合など、物体自体もありつつ、そのまわりに輝きを足す演出などで
SourceもLightも繋ぐとよいでしょう。

今回は光だけを表現したいのでLightのみにつなぎました。

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さて、次は何のエフェクトをかけようかなぁと
いろいろ試していると・・・

OpenToonzがクラッシュしました!!!
何も言わず閉じられましたw

勢いでさらっと絵を描いて始めただけに
なにも保存していません!
絵が残っていません!!


負荷がかかること?メモリが蓄積すること?をすると
突然落ちる傾向がOpenToonzには、やや見受けられます。(2017/01/28)
さほど複雑な描画処理させたつもりもないんですが…
今後、改善されることはもちろん期待しつつも
きちんと、自主保存&自動保存設定などはしましょう!

自動保存設定は、環境設定でできます。

170130_11


納得のいくまとめができず、ちょびっと中途半端になってしまったので
次回も少しエフェクト紹介のつづきをしたいと思います。